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ぼんの雑記帳ラインナップ


ぼんの雑記帳


時々に思ったことの雑記帳。

徒然なるままに・・・

綾部について(1)
(2006年3月記)
 ま、最初なんで、住んでいるこの綾部について。


 綾部市は京都府の中央よりやや北寄り、京都府北部に位置する人口4万人足らずの田園都市。

 「平成の大合併」で順位を落としたけど、数年前までは、近畿で京都市、神戸市に次ぐ、広大な面積を誇ってた。合併しなかったんで、今は順位を下げてるけど、人口の割りに面積が広いことだけは間違いない。

 面積の大半は森林。あとは里山。市街地はわずかにある程度。

 仕事柄、僕はこの町のいろんなことが分かる立場にある。善しにつけ悪しきにつけね。

 結論めいたことを最初に言うと、人口4万くらいのこの町だからこそ、住んでるすべての人の顔が見える(もちろん比喩ね)。これは町づくりを考える上で非常にやり易い。

 一方で、都会暮らしのような自由さ(無関心さと言い換えてもいい)はない。

 何をするにも、何して遊んでても、いつもだれかに見られてるようなような・・・(気のせい?)。

 大阪に住んでたころ(学生と社会人1年生の時)には考えられなかったような活動をしたり(町づくりってやつ)できるのも、これぐらいの規模の町だからこそかもしれない。もっと大きな規模の町になると、若いやつがやってるそういう取り組みに、いわゆる「大人」たちは乗ってこない。

 あと、自然が豊かに残っているのもいい。

 日本列島改造で、日本の美しい風景が荒らされまくった時代、綾部は開発に取り残された。ところが今となっては、非常に幸いだった。

 上代から、日本人が営々と積み上げてきた水稲栽培。水稲栽培をしているからこそ出来上がった風景に、僕たちは限りない懐かしさを持つ。2000年前から続く営みをDNAが知っているのかもしれない。

 綾部には、そんな水稲栽培で出来上がった美しい里山の風景が残っている。

 電柱で少しは景観が損なわれてるけど、その程度だ。

 しかし、その風景も、いつまで残っているものやら・・・。

 開発業者が来るのではない。その地を守っている人たちが年老い、いなくなれば、この時代、息子たちは都会にいる。水稲が廃れれば、その風景もいずれ消えるだろう。

 思いは尽きないが、続きはまたの機会に。