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ぼんの雑記帳ラインナップ


ぼんの雑記帳


時々に思ったことの雑記帳。

徒然なるままに・・・

恥を知る

(2006年4月記)
 
官吏の汚職が後を絶えない。



 明治維新がアジアで類を見ないほど成功した裏には、官吏のモラルが非常に高かったことが挙げられている。

 江戸期を通じて、武士は金に清くあろうとした。ごくまれに例外はあるものの、押しなべてそのような風土で武士は育てられた。

 明治になっても、その「江戸期的モラル」は継承され、金に清い官吏が資本主義を育てた。富国強兵には莫大な金がかかったが、官吏らはそれらの金の一部をでも懐に入れることは決してなかった(一部=というか1人=の政治家を除いて・・・)

 他のアジアの国々で、早い時期に資本主義が根付かなかった理由の1つに、儒教が挙げられる。儒教国家では汚職は悪いことでなく、科挙に通れば一族郎党が潤うのは常識だった。日本は儒教を本でしか実践せず、儒教国家とは言いがたかったことが幸いし、アジアでいち早く近代に突入できたのだろう。

 しかし、今、国家の官吏は公僕であることを忘れている。

 今の日本は、こと金に関する限り、近代以前の儒教国家よりもだらしない。

 これは社会システムの問題だ。システムの再構築と、「江戸期的モラル」の復活がないと、今の日本の資本主義は遠くない未来、必ず廃れる。

 間違いない。